ペーパーレスで働き方改革

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今回は、業務における紙の書類をなくす、つまりペーパーレス化に取り組むことで業務改善や効率化を達成し、働き方改革を実現するためのアイディアをご紹介します。

 

紙との戦いをいつまで続けますか?

書類の整理やファイリング作業など、毎日の業務において「紙と戦う」シーンは散見されます。

そのほとんどが、本来の業務時間をロスしてしまうことに繋がってしまうものなんですよね。

きっとあなたの会社にもたくさん存在しているはず。

紙にまつわる困りごとの事例を見てみましょう。

 

例えば、会議の資料作りという状況を考えてみましょう。

資料作成を頼まれた従業員が、人数分の書類をコピーしたりプリントアウトます。その後、向きを揃えたり順序を入れ替えた後にホチキスを止めて1部ができます。

たった数分とはいえ、資料の枚数や会議の参加人数が多くなれば、資料作成にかかる時間は増えてしまいます。

そんな従業員の作業を無駄にしてしまう一言があります。

「さっきの資料、こっちのバージョンに差し替えておいて!」

口で言うのは簡単ですが、実際に作業する側としてはストレスの原因となってしまいます。

それに、すでにできあがっている資料が無駄になってしまう場合もありますよね。

 

こんな事例もあります。

あなたの会社には「とにかく紙で印刷しないと気が済まない」という方はおられませんか?

メールや書類、見積書や設計書などメールでもらったデータもとにかく印刷して紙で手元に置いておきたいという気持ちも分かるのですが、こんな事態に陥って困っている姿もよく目にします。

「この書類の最新版ってどれだっけ?」

結局、メールの履歴をもう一度さかのぼって、最新版のデータを探してまた印刷。

数日後、先ほど度同じ一言をまた呟く結果に。。。

二度度同じ失敗はしまいと今度はファイリングしておくことにしたものの、

「どのファイルに入れたっけ?」

と、欲しいときに見つからないという新たな問題が発生してしまいました・・・

 

こんな風に、毎日のように紙と戦っているケースは職場の至るところで目撃しますよね。

 

ペーパーレスで解決できること

紙には、物理的に手に取って確認できるというメリットもありますが、紙の書類が増えてくるとさまざまな問題に直面してしまいます。

その問題を解決してくれる方法があるとしたら、あなたの会社にも取り入れてみたいと思いませんか?

先ほど例に挙げた紙との不毛な戦いをなくしてくれる方法は、ペーパーレス化による業務改善です。

 

一言でペーパーレスといっても、実現する方法はたくさんあります。先ほど紹介した事例に応じてベストな解決方法は異なります。

 

いくつか、具体的なケース取り上げて考えてみましょう。

 

会議で配付する資料の問題を解決

例えば、会議の資料を紙で配っているケースで考えてみましょう。

問題点をピックアップしてみると次のようなことが挙げられますよね。

 

会議で紙の資料を用意すると、こんな問題がある

紙やインク、トナーなどの印刷費
並べ替えや仕上げにかかる人件費
変更や追加・更新のたびに、差し替えや作り直し
紙特有の問題やリスク
ーかざばる、なくす、置き忘れる

 

この現状にペーパーレスを導入するとどんな変化が期待できるかを見てみましょう。

会議の資料を紙ではなく電子データで共有することにしてみます。

すると、こんな風に変わります。

 

会議で電子データの資料を用意すると・・・

紙やインク、トナーなどの印刷費 不要
並べ替えや仕上げにかかる人件費 不要
変更や追加・更新のたびに、差し替えや作り直し 不要 常に最新版を共有できる
紙特有の問題やリスク
ーかざばる、なくす、置き忘れる
紙特有のリスクから解放される

 

紙の資料を用意している場合と比べて、ほとんどの作業やコスト、リスクに至るまで解決できる可能性があるのです。

 

もう一つの例もご紹介します。

 

ファイリングに関する問題を解決

資料や図面、設計書などを紙でファイリングしている場合についても考えてみましょう。

実際にあなたもファイリングについて困ったことや体験したことがあったら思い出してみてください。

 

紙の資料のファイリングで発生する問題

どのファイルに入れたか分からない
資料が最新版かどうが分からない
ファイルをめくって探すので時間がかかる
紙特有の問題やリスク
ーかざばる、なくす

 

こんな風に、欲しいときにすぐ取り出すことができないという事態が発生してしまいます。

これでは、何のためにファイリングしたのか分かりませんよね。

 

この現状を解決するために、文書管理システムを活用するという方法でペーパーレス化を実現してみましょう。

複合機のスキャン機能と併用することで、こんな風に業務の改善が期待できます。

 

文書管理システムを活用すると・・・

どのファイルに入れたか分からない フォルダ仕分けや名前付けが簡単にできる
資料が最新版かどうが分からない バージョン管理機能で最新版や過去の履歴もすぐに取り出せる
ファイルをめくって探すので時間がかかる 検索機能を使ってすぐに見つけることができる
紙特有の問題やリスク
ーかざばる、なくす
データ化すれば置き場所にも困らないし、バックアップもできる

 

こんな風にペーパーレス化に取り組むことで、今の業務の中に潜んでいるさまざまな問題点が解決できるのです。

 

今回のまとめ

今回はペーパーレスで働き方改革というテーマでお届けしました。

オフィス業務における紙に関する問題がペーパーレス化でどう解決できるのかについてお分かりいただけたはずです。

今まさに直面している課題や問題点が解決するのはもちろん、見えない無駄もなくすことができれば、従業員の皆さんがより一層、本来の業務に集中することができますよね。

あなたの会社では、ペーパーレス化による働き方改革に取り組むことでどんな業務の無駄がなくなるでしょうか?

ぜひ想像してみてください。

毎日2時間の無駄をどうやってなくすか?

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前回の記事では、働き方改革の取り組みにおいて、いったい何を取り組んで行けば良いのか?これまでどおりの企業活動を継続しながら、どうやって働き方を変えていくのか?についてお伝えしました。

 

≫ 前回の記事はこちら

 

毎日の業務で発生している「見えない業務」、例えば紙の書類の管理や業務の報告、コミュニケーションのミスのフォローアップ、移動時間や会議資料の準備、スケジュール調整・・・

こんな風に本来の業務ではないことに2時間も時間を奪われているとしたら、まずはここから働き方改革に取り組むことができる、ということをお分かりいただけたはずです。

ではどうやってその2時間を取り戻すことができるでしょうか?

実は普段、みなさんが日常生活で活用しているものを使うことで、無駄な業務に奪われていた2時間を取り戻すことができるのです。

そんな願いを叶えてくれるものは、皆さんが普段の生活で活用しているアプリに代表される【ITツール】です。

 

ITツールが企業の無駄をなくす

例えば、紙の書類の整理やファイリングに時間をとられてしまうなら、ペーパーレス化に取り組むという方法があります。

複合機のスキャン機能を活用すれば、文書仕分けや名前をつける手間をなくすことができます。また、スキャンしたデータをクラウドストレージに保存すればいつでも・どこからでも好きな時に取り出すことができ、共有やバックアップも簡単になります。

テレワークの環境や営業支援システムがあれば、従業員は外出先でも書類作成や報告ができ、わざわざ会社に戻って夜遅い時間まで業務をする必要はありません。

チャットツールなどのコミュニケーションツールを使えば、その場にいない人にも一度に伝えることができ、伝言ゲームになる心配もなくなります。履歴も残るので言った言わない問題も解消できます。また、電話のように時間を拘束されることもありません。

他にも、情報共有の体制を整えて社内の情報を一カ所に集約することができれば、「あの人だけが知っている」や「担当者が不在で分からない」といった状況をなくすことができます。例えば、FileMakerプラットフォームをつかってカスタムAppをつくると社内に散逸している情報を一カ所に集約することができます。

こんな風に情報共有の体制を整えるだけで、情報や業務の属人化を防ぎ、従業員の退職による企業の弱体化や業務の引継の手間もなくなくなるという効果も得られます。

 

ITツールの活用前後でどう変わる?

では、実際に働き方がどう変わるのかについて、ある社員の一日を見てみましょう。

一日のうち、メールや会議、電話や実務にかかる時間はご覧の通りです。

 

ある従業員の一日

メール 3時間
会議 2時間
電話 1時間
実務 2時間
実務(時間外) 3時間
合計就業時間 11時間

 

メールや電話に時間をとられたり、長引く会議のために通常の勤務時間内には実務時間を2時間しか確保できませんでした・・・。これだけでは次の日の業務に影響が出てしまうので、時間外にも3時間を勤務をしなくてはならなくなってしまいます。

ところが、ITツールを活用している社員の一日を見てみてみると・・・

 

ITツールを活用する従業員の一日

メール 30分
会議 1時間
電話 5分
チャット 1時間
実務 5時間
合計就業時間 7時間35分

 

その差は歴然です。

同じ5時間の実務時間を確保しているのに、合計就業時間には大きな差が生まれています。

なぜこんなにも差が生まれるのでしょうか?

 

ITツールがもたらしてくれるもの

メール・電話・チャット

メールを書くというのは実はとても時間がかかる作業です。

文字で伝えることは言葉で伝えるよりも難しいもの。誰もが経験していることですが、対面だと自分の意図が正確に伝わっていなければその場でもう一度伝え直したり、相手の理解度によっては具体的な例を取り上げて分かりやすく説明することもできます。

ところが、相手が目の前にいないメールではそういうわけにはいきません。

こちらの意図が相手に伝わるようにさまざまなことを考えながらメールを書くので、時間を費やしてしまいがちなのです。

社内のコミュニケーション手段もメールを使っているなら、それをチャットツールに置き換えるだけで大幅な改善が期待できます。

具体的にこんな風にメール・電話・チャットを使い分けてみてください。
・社内の連絡事項や伝達はメールではなくチャットツールを使う
・電話による連絡も急用時のみに限定し、基本はチャットツールで連絡
・メールでのやりとりは社外のみ

たったこれだけで、メールや電話によって奪われていた無駄な時間を本来の実務に使うことができるようになります。

 

会議

メール・電話・チャットの使い分けによってコミュニケーションが改善されれば、会議の時間も効率化できます。

例えば、こんな会議をしているとしたらどうでしょうか?

まずは資料を配付して、全員が目を通す。資料について担当者から一通りの説明があってからようやく会議がスタートする・・・。こんなスタイルの会議をまだやっていませんか?

これでは、会議本来の目的である議論や意思決定に十分な時間をとることができません。

ところが、コミュニケーションが効率化できていれば、事前に会議に必要な資料や情報を共有しておくことができ、会議の本来の目的である議論や意思決定に十分に時間を使うことができます。なおかつ、無駄な時間が省かれるので、意思決定もでき、会議も短時間で終えることができるのです。

 

どんなITツールを使えばいいのか?

いくつかの例を紹介したように、ITツールを活用すれば、従業員の働き方を変えていくことが可能になります。

ところが、ITツールは世の中には山ほど存在しています。

・このツールはどんな機能があるのか?
・いったい、何ができるものなのか?
・それを活用することでどんな問題が解決できるのか?
・どんなメリットがあるのか?

それを調べるだけでも一苦労ですよね。

次回は、働き方改革の取り組みにおける具体的なテーマを取り上げて、こんな状況ではどのITツールを使えば改善できるのか?改善することでどんなメリットがあるのか?についてお伝えします。